ボードスペックの1つ『サイドカット』ってなんだ?

ボードスペックの1つ『サイドカット』ってなんだ?




 

ヤマゴリです!

今シーズンは皆さんどれくらい滑りましたでしょうか?
僕は25日と例年に比べると少し少ないかな?という感じです。
今年はバタバタしていたこともありなかなか滑走日数が稼げませんでしたが、その分はオフシーズンのキングスで挽回しようと思います!
キッカーでのクオリティー向上とバリエーションを増やして、来年ことはゲレンデマジックに期待です!w

今日はボードスペックの一つ『サイドカット』について考えます。

 




 

スノーボードの板は基本的に中心に対してノーズ・テールが太く設定されています。
つまり中心から前後方に弧を描くように広がっているのです。
これをサイドカットやサードカーブと呼び、スノーボードの性能を表す1つの要素となります。

 

表記例としては、150cmの板で約800cmという感じになります。
これはカーブを延長して弧を描いた時に半径8mの円を描く大きさということです。
メーカーによって表記は違いますが、8mや800(cm)という感じで表記されています。

 

つまり、数値が大きければくびれの少ない直線的な板。数値が小さければくびれのある曲線的な板ということになります。
これは板のサイズに影響され、同じモデルのものではサイズが大きくなると比例してサイドカットの数値も大きくなります。

 

では、サイドカットはそれぞれの項目においてどのように影響するのでしょうか?

 

カービングにおける影響

 

【サイドカットが大きい板】

安定感があり、大きな弧を描くターンが得意。
逆にクイックなターンは苦手。

 

【サイドカットが小さな板】

クイックなターンや急な方向転換が得意。
高速時の安定感には欠ける。

 

サイドカットが一番影響を与えるのがターンにおける弧の大きさです。
ボードは板を傾けることでサイドカットの影響で左右にカーブしていきます。
カーブの大きさは同じ傾きだった場合(実際は板のたわみなども影響します)サイドカットが大きいほうが大きな円、小さいほうが小さな円を描くようにカーブしていきます。
つまりそれぞれ数値が大きければ大きなターン、小さければ小さなターンが自然に行えるようになり、それぞれの得意分野となります。

 

数値が大きな板では重心を中心に集めやすいため高速時にも安定感を保てますが、テール側に荷重した際に得られる遠心力が小さくクイックなターンを行うことが難しいと言えます。
逆に小さな板では重心を分散しやすいためテールに荷重してクイックなターンを行うことができます。
しかし、高速滑走時には重心が分散しやすく転倒のリスクが高まります。

 

 

キッカーにおける影響

 

【サイドカットが大きい板】

安定感がある為ビックキッカーに向いている。
着地時も板が暴れずしっかりと体制をキープできる。
回転力をつけ辛く高回転にはむいていない。

 

【サイドカットが小さな板】

抜けの際に回転力をつけやすく高回転に向いている。
ランディングでは安定感にかけるため注意が必要。着地時も同様。

 

安定感では数値が大きいほうが安定感が向上し、ビックキッカーでの使用や正面を向いたままのトリックに向いています。
数値が小さなものでは安定感は低下しますが、抜けの際に回転力をつけやすく高回転トリックに向いています。

 

グラトリにおける影響

 

【サイドカットが大きい板】

安定感に長けているため地形に合わせたトリックや高速でのトリックが得意。

 

【サイドカットが小さな板】

回転力をつけやすい為、高回転からプレス系・クイックな切り返しまで幅広く対応。

 

こちらはサイドカットが小さな板の方が利点が多いと言えます。
回転を求められるシーンが多いグラトリではクイックなカービングからトリックに入っていくことが多く、小さなカーブを得意とする板が優位に働きます。
高速時のトリックではサイドカットが大きな板の方が安定しますが、いずれにしても回転を視野に入れる場合は回転力が足らずに転倒するリスクがあります。
あくまでも直線的なトリックにおいての優位性となります。

 

中にはサイドカットの数値が3つ表記されているものがあります。
これはノーズ・テール部分がより小さな弧を描くように設計された板です。
つまり踏み込み前後へ荷重を行った際により小さな弧を描くということになります。
これはグラトリにおいてはより大きな回転力を生み出すということになり、グラトリにおいてより優位に働くということになります。

しっかりと踏み込むことでより大きな回転力を生み出す板となるので、グラトリメインで考えるライダーにはチェックしてもらいたい項目です。

 

 

今日はサードカットについて考えていきました。
スノーボードのスペックにおいて大きな項目の一つであるサードカット。
是非その意味を理解して自分のスタイルに合わせた板を選択できるようにしてください!

 

 




 

スノーボードカテゴリの最新記事