ヤマゴリです!
日本列島に大型の寒波が到来!
先日から今シーズン最大の積雪が各地にもたらされています!
スキー場にとっては恵みの雪。
積雪の少ない今シーズン、やっとのことでオープンに漕ぎつけたスキー場も少なくありません。
雪が降るとスキー場はボーナスステージに突入。
そうです・・・パウダーです!
今日はパウダーの滑り方と適したボードについて紹介していきます。
雪が降った後のスキー場には沢山のジャンキーが集まります。
彼らが求める物・・・そうです!『パウダー』です!
朝一のスキー場にはパウダーを求めて集まった沢山のパウダージャンキー達がゴンドラ・リフト前に長い列を作ります。
彼らを虜にするパウダー。
その魅力に迫ります。
そもそも『パウダー』とは何か?
皆がパウダーと呼ぶものの正体は、スキー場に新たに降り積もった 新雪 です。
通常スキー場は圧雪という作業によりコース上の雪を押し固めています。
これによりコースが整備され、皆が滑りやすいようになっているのです。
しかし、圧雪車が入ることのできない林やコース脇などには、降り積もった雪がそのまま残っています。
これこそが パウダー なのです。
パウダーの魅力は何と言ってもその 浮遊感 にあります。
まるで宙に浮いているかのようなふんわりとした滑り心地。
整備されたコース上とは全く違った感覚が多くのライダーを虜にします。
中には 非圧雪 を売りに、全面パウダーを楽しめるスキー場もあるほど!
それほどパウダーには大きな魅力があるのです。
また、パウダーに一気に人が殺到する要因・・・それが・・・
パウダーは有限である ということ。
パウダーは滑れば押し固められます。
それゆえにパウダーを最も楽しむことのできるのは朝一番です。
パウダージャンキーの多くが誰も滑っていない極上の白絨毯の上を誰より先に滑ることを求めます。
パウダーの為であるならば、朝一!前入り!車中泊! 手段を択ばず朝一滑走を狙いに行くのです。
ここではパウダーの滑り方を紹介します・
パウダー滑走のセオリーは大きく二つ! 面でのターン と 後荷重 です!
【面でのターン】
通常スノーボードにおけるターンではエッジングを行いますが、パウダー上では雪が柔らかすぎてエッジが噛みません。
パウダー上でのターンでは、体重移動により ソール面 で雪面を押す方法でターンを行います。
詳しくは、テール側のソール面を雪に押し当てることで進行方向を切り替えます。
この時、通常のエッジターンのように急にサイドを立ててしまうと雪にボードがめり込んでしまい、転倒する危険性があります。
パウダーでのターンは、基本的にはゆっくりと 面を押し当てることをイメージ しながら行います。
ちなみに急なターンやブレーキも可能です。
この時も面全体を使うイメージで一気に荷重しますが、安定感のないパウダーで急にスピードを緩めると、バランスを崩して転倒するリスクが非常に高い為、しっかりとパウダーの滑りに慣れてから行うようにしましょう!
それまではスピードの出しすぎや、障害物の多い場所での滑走は控えた方が無難です。
ちなみにパウダーで転倒すると後が大変です。笑
【後荷重】
もう一点のポイントが後荷重です。
パウダー上ではエッジが掛からない為、エッジが雪面に引っかかるということがありません。
つまり、逆エッジがないということです。
非常に都合の良いように思えますが、そうではありません・・・
逆エッジ同様に谷側にエッジが掛かるとどうなるか・・・
板はどんどん谷側へ入り込んでいきます。
一度潜り始めると雪の重みで元に戻すことは困難です。
コース上の場合、エッジが食い込めばここで慣性の法則が働き体は前方へ投げ出されます。
パウダー上ではどんどん雪面に入り込んでいき、最終的にブーツに達したところで抵抗が大きくなり止まります。
止まるとどうなるか・・・スピードが出ていれば前に倒れます。
スピードが出ていなかった場合でも、その体制はつま先立ち状態、後ろに戻ることはできません。 つまり・・・倒れます。
先ほども言いましたがパウダーで転倒すると後が大変です。笑
こうならない為にもパウダー上では 後荷重 を意識します。
パウダー上は安定感がなく、思っている以上に地形により体が前後左右に振られます。
この時前方に振られると板がどんどん雪面に入り込んでしまうため、後荷重で テール側の面に乗るイメージ で滑走します。
舵取りもテール側で行いますので、しっかりとテール側を踏み込む必要があります。
その為、パウダー滑走の後は後ろ足がパンパンになります。
パウダー滑走では 面を使ったターン と 後荷重 が大切と紹介しました、。
パウダーに適したボードも、これらに利のあるものが使いやすい形状と言えます。
【ボードの種類】
パウダー上では後荷重が大切です。
これはノーズを浮かすことで雪に埋もれるという現象を回避するために必要な動作です。
逆に言えば、ノーズが浮いているボードであれば極端な後荷重は必要なくなります。
この特徴を持たせたボードが、ディレクショナルボード と ロッカーボード です。
まずディレクショナルボードですが、これは センターよりテール寄りにインサートホール(ビンディングを取り付ける穴)が設定 されており、自然に後荷重を作り出してくれるボードです。
パウダー滑走をメインとするバックカントリー用のボードなどは、多くがディレクショナルボードとなっています。
ちなみに、ツインチップのボードでも、スタンスを後ろ寄りにに設定(ビンディングを左右ともテール寄りのインサートホールに取り付ける)することで簡易ディレクショナルボードが完成します。
次にロッカーボードですが、これは ノーズとテールが上に沿った形状のボード で、ツインチップボードにも採用されています。
こちらもノーズが浮き上がるように滑っていくため、大きく後荷重をかける必要がなく、パウダーを滑る際には重宝します。
また、ディレクショナルボードに対して、スイッチスタンスでも滑ることが可能 な点も大きなポイントです。
【ボードの長さ】
パウダーでは 長めのボード を使用した方が良いです。
パウダーでは面でターンを行うため、面積が大きなボードの方が大きな力で雪面を押すことができ、結果ターンがしやすくなります。
更にはボードが長いことで後ろへ体重を預けやすくなり、安定した後荷重が可能となります。
長いボードの方が安定性が向上するという特徴もあり、安定感を欠くパウダーでは長めのボードを使用した方が滑り易さは向上します。
【ボードの太さ】
こちらもパウダー上での安定性向上とターンのしやすさの点から、太めのボード の方が扱いやすいと言えます。
パウダー専用ボードになると、テール側に対してノーズ側がより太く設計されたボードが多いという特徴があります。
これにはノーズの浮力を最大まで向上させる効果と、舵取りを行うテール側の操作性を向上させるという効果があります。
この形ではテールに乗ることは難しくなるため、必然的に強制的な後荷重が前提のディレクショナル形状となります。
よく目にする変わった形のボード、スワローテール や ピンテール がこれに該当します。
パウダー滑走時に注意したいポイントは大きく二つ。
面でのターン と 後荷重 です。
パウダーではエッジが使えません。
エッジに依存したターンではなく、体重移動をベースとしたテール側のソール面を使ったターン が要求されます。
また、エッジによる転倒がない代わりに、一度谷側にボードが入り込むとどんどん埋まってしまい身動きが取れなくなってしまう可能性があります。
ノーズが埋まってしまわないように浮かせるために、後荷重 を行いノーズを浮かせる必要があります。
その為にもしっかりとテール側に体重を乗せることが重要となります。
テールに体重を乗せるためには、長く太いボード の方が扱いやすいという特徴があります。
また、形状では ロッカー形状 と呼ばれる先端部分がせり上がった形状のボードが優れた浮力を実現します。
最初から後荷重とノーズの浮力をベースに設計されたボードが ディレクショナルボード と呼ばれ、センターよりテール寄りにスタンスが設定されています。
なかにはパウダーでの滑走をメインに作られたモデルも多く、スイッチを犠牲に高い滑走性能を実現しています。
自身のスタイルに合わせることも重要ですが、パウダーにメインを置いた際には上記の点に注意したボード選びをすることが重要です。
いかがでしたか?
やっと降り積もった雪!
極上のパウダーを楽しむ為にも今一度その滑り方を復習していきましょう!
パウダーの楽しさに一度はまってしまうとなかなか抜け出せなくなります。
そうなると必然的に朝が早くなります。笑
これで君もパウダージャンキーだ!
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