ヤマゴリです!
今日から新年度ですね!
新しい生活がスタートするという方も多いでしょう。
僕自身はこれといって生活に変化があるわけではないのですが、これからは定期的な運動を習慣づけようと奮起しております。
これまでも定期的な運動は心掛けていたのですが、少し気を緩めると日があいてしまうこともしばしば・・・
体力が衰えつつある近年、ゲレンデで最高のパフォーマンスを発揮するためにも体力のベース作りは欠かせません!
自身の今シーズンももう終わりを迎えようとしていますが、来年へ向けて今から頑張りたいと思います!
今回はこれからシーズンに突入するキャンプの内容です。
キャンプを重ねると焚火の起こし方にもこだわりが出てきます。
これまでライターやマッチで行っていた火熾しを、不便なメタルマッチで行う・・・
より不便な道具で楽しむキャンプのスタイルには一種の憧れ的な感情があります。
僕自身火熾しの際にはマグネシウム棒をメインで使用しています。
あの不便さがキャンプの楽しさを一段と大きくしてくれている感じがするんですよね。
メタルマッチを使用しての火熾しは順を追って行う必要があります。
今日紹介するのは、僅かな火花を小さな炎に成長させるための最初の燃焼物 火口 についてです。
まずは 火口 について改めて確認します。
火口(ほくち)は、最初に火を燃上がらせるために用いる物 を指します。
例えばメタルマッチの場合、発生させることのできる熱源は 火花 です。
しかし、火花をいくら薪材に振りかけたとしても炎が起こることはありません。
それは火花が炎として 安定していない からです。
火花はあまりにも小さな炎のため、発生と同時に消えてしまいます。
メタルマッチを火熾しで使用する場合には、順を追って徐々に炎を大きくしていく必要があります。
そこで最初に登場するのが、燃焼効率の高い 火口 なのです。
第一段階として火口に着火することで、安定した炎 を生み出すことが出来ます。
優秀な火口の条件には以下のようなものがあります。
火口において非常に大きな重要となるのが 乾燥度合 です。
条件の良い火口であっても 湿っている 場合は火が付きにくい場合が多いです。
火口は自然の中で入手できるものも多いですが、その場合は 良く乾燥しているもの を選ぶ必要があります。
比表面積(体積あたりの表面積)が大きいことも良い火口の条件です。
比表面積は言い換えると、空気と触れている面積 です。
例えば同じウレタンを素材とするものでも、ウレタンマットとスポンジでは同じ体積でもスポンジの方が燃焼効率が良いです。
スポンジには無数の空洞があり、体積あたりの空気に触れる面積が大きいことが原因です。
このことから、同じ素材であっても 空気と触れ合う面積が大きい方 が燃焼効率が良いことが分かります。
そのため、火口として利用するものは 硬く質量のあるものより、柔らかくふわふわしたもの の方が優れているということになります。
炭素を多く含む物質 も火口として優秀です。
炭素は酸素と結びつき酸化反応を起こすことで急激に温度が向上します。
この効果により、小さな熱源から炎を生み出すことに非常に長けているのです。
よく火口で使用される チャークロス などは布地の炭素のみを残して燃焼効率を向上させたアイテムです。
また、油分 の中にも炭素は多く含まれるため、油分を多く含む素材 も火口として優秀です。
そもそも火口は 事前に準備して行く 場合と 自然の中で手に入れる 場合があります。
当然難易度は異なりますが、いずれにしてもマッチなどで着火するよりは難しくなります。
ここでは着火難易度別に事前の準備ありなしで紹介していきます。
着火剤の使用は最も簡単な方法です。
メタルマッチ用の着火剤はコットンに ワックスを染み込ませたタイプ のものが主流です。
着火難易度が低いコットンにより火が付きやすいのが特徴。
燃焼時間の長いパラフィンワックスとの組み合わせで、一度火が付いたら消えにくい ので余裕をもって炎を薪材へ移すことが可能です。
チャークロスは 綿布を蒸し焼きにして炭化させたもの です。
事前に準備するタイプの火口としては代表的な存在です。
自分でも簡単に作ることが出来き、場所も取らないので必要な分をキャンプごとにもっていけば火熾しが一気に捗ります。
チャークロスは火花でも簡単に着火が出来ます。
火がつくというよりじわじわ燃え広がると言った感じです。
これを燃えやすい乾燥した葉っぱなどで覆い空気を送ることで大きな炎を生み出すことが出来ます。
こちらも非常に一般的な火口です。
事前に麻紐を持参していき、火付けの際に ナイフなどでほぐして 使用します。
なるべく空気を含ませるようにふわふわに仕上げることで着火率を向上させることが出来ます。
火は付きやすいですが、燃焼時間が短い ので火を移す作業は迅速に行う必要があります。
枯草は現地で最も簡単に手に入れることのできる火口です。
枯れた草なら何でもよく、雑草・木の葉などが代表です。
ここで最も重要な条件は 湿っていない事 です。
地面に落ちているものの場合は、数日間の天気に大きく左右され、雨の後では湿っている 場合があります。
ここでの水分の残り方で着火難易度は大きく左右されます。
できるだけ乾燥しているもの を探すことがポイントです。
しっかり乾燥されて水分の抜けきったものであれば、メタルマッチ一発で着火できる場合もあります。
燃焼しやすい細かな枯草などが近くに落ちていない場合は、木の枝を フェザースティック に加工することで火口として使用できます。
フェザースティック は木材をナイフで ささくれ状に加工したもの を指します。
これは、条件の一つである質量当たりの 比表面積 を大きくすることで着火効率が上がる仕組みを利用したものです。
通常着火できないサイズの枝でも、上手く加工できればメタルマッチでも着火が可能となります。
ただし、フェザースティックの製作には慣れが必要となるため、難易度はスキルに左右されます。
初めての火口としては難易度が高めなので、何度か練習した後に挑戦するのがおすすめです。
ちなみに 生木 は水分が多いのでフェザースティックの製作には向いていません。
折れて地面に落ちているものが良いですが、この場合も可能な限り水分が少ないものを選ぶようにしましょう。
キャンプで身近なものでは 割りばし でも製作が可能です。
自然の中には火口として利用できるものが沢山あります。
僕はどのような状況でも火口はその場で調達するようにしています。
どんな悪条件でも探せば何かしらあるものです。
ポイントとしては、細かなものほど着火しやすいが燃焼時間が短く、逆に 大きいものほど着火しにくい分燃焼時間が長い です。
基本は着火難易度が低い細かなものから着火していきますが、あまりにも早く燃え切ってしまっては火を移す時間がありません。
その場合は徐々に大きな素材に変更していきましょう。
いかがでしたか?
メタルマッチを使った火熾しはキャンプをやっていれば一度はあこがれる方法ですよね!
その際に欠かせないのが火口の存在です。
火口に利用できるものは自然の中にもたくさんあるので、毎回のキャンプの中で工夫することでよりキャンプを楽しく野性味溢れるものにしてくれますよ!
是非火口に必要な条件や種類を学んで、スターターを使ったキャンプを楽しんでみて下さい!