ヤマゴリです!
第二波きてるんでしょうかねー。
連日東京では 100人 を超える感染者が確認されています。
コロナウイルスしつこいですね。
なかなかの強敵です。
このまま終息しなければ今後のイベントなど見通しがつかない状態が続いてしまいます。
シーズンには影響がないことを祈りますが、そこは分からないですからね・・・
どうにか! どうにか早く収まってくれることを祈ってます!
今日はディレクショナルツインの板がグラトリで使えるのかを考えます!
ディレクショナルツインの板はグラトリでは使えない。
グラトリやるなら ツインチップ そんな常識があると思います。
ツインチップは左右対称なのでスイッチに対応できるからグラトリに最適!
それは間違いありません。
しかし、少し見方を変えればディレクショナルツインの板がグラトリで有利な点も見えてきます。
今日は、ディレクショナルツイン と グラトリ について考えます。
まずは ディレクショナルツイン のボードの特徴について確認していきましょう。
ディレクショナルツインボード は ディレクショナルボード と ツインチップボード 特徴を兼ね備えたボードです。
ディレクショナルボードのようにテール寄りにビンディングを設置するように作られていながらも、ノーズ・テール形状が同様のツインチップ形状を採用しています。
ややテール寄りに乗ることで、ノーズの長さを活かした大きな弧を描く美しい稜線を描く滑走性能、メインスタンス側の有効エッジが長くなることで抜けにくくなる点など、ディレクショナルボードの恩恵 を受けることが出来ます。
トップ形状はツインチップのように基本的には同形状を採用しているので、スイッチで滑ることも可能 です。
このように、ディレクショナルボードのように 高い滑走性能 を持ち合わせながら、スイッチでも滑ることが出来る タイプのボードが ディレクショナルツインボード です。
聡明な皆様の中にはこう思った方もいるかもしれません。
『ツインチップボードで後方寄りにビンディングを合わせた場合と何が違うの?』と・・・
そうです。
基本的にボードにはビンディングホールが複数開いており、ビンディングを配置する位置によって、スタンス幅を決めたり寄せたりできるようになっています。
同じトップ形状ならテール側に寄せればツインチップボードもディレクショナルツインになるんじゃないか?
答えはイエスです。
実際、ディレクショナルツインの定義はテール寄りにビンディングを設置したツインチップ形状のボードなので、ツインチップボードのテール寄り設定はディレクショナルツインと呼べます。
そういう意味では今持っているツインチップボードですぐにも実践できるのですが、専用のディレクショナルツインボードの中にはツインチップ形状のボードには備わっていない特徴があります。
それは、ソール形状 です。
ディレクショナルツインのボードにも ソール形状の違い があります。
一つはツインチップボード同様に センターから形状変化を行うタイプ。
もう一つが、後方よりの重心点から形状変化を行うタイプ です。
分かりやすく ROME のボードで説明します。
通常のツインチップタイプのボード『AGENT(19-20モデル)』です。
見た目の通りのツインチップボードで、ソール形状は センターを中心に広がるキャンバー形状 をしています。
次に大人気のディレクショナルツインタイプのボード『PARADISE STICK 2(19-20モデル)』
形状は テール寄りにキャンバーが配置 されており、ノーズがテールに対して大きなアールを描いています。
これはパウダーに強い性能を目指した結果です。
ディレクショナルツインのボードの中には滑走目的やシーンに分けてソール形状が異なるタイプのものがあります。
PARADISE STICK 2 はパウダーでの滑走性能に強いボードを目指しているので、テールに荷重しながらノーズを浮かすためにキャンバーの振り分けが違います。
もともとディレクショナルボードのように滑走性能の向上を目的にされているボードなので、得意分野によってソール形状異なるということですね。
このように、ディレクショナルツインの中にも、シーンに合わせたソール形状を持つことで滑り心地が異なるタイプのものがある ことを理解しましょう。
この点は、ツインチップのボードを後方にズラすだけでは補えない、ディレクショナルツイン特有の特徴 です。
では、ソール形状の違いを理解した上でグラトリとの関係についてみていきましょう。
一番シンプルなセンターから均一にキャンバーが配置された形状のもので考えます。
ディレクショナルツインの特徴は、やはり 滑走性能の高さ にあります。
高スピードでもバランスを崩しづらい点は大きな強みです。
同時に、ノーズに長さがあるので、ノーズ面 を使用するトリックでは非常に強いです。
これらを組み合わせた際に見えてくるグラトリでの強み。
それが 高回転 です。
高回転スピンの代名詞ともいえるトリック『FSノーリー』
誰もが高回転トリックで一番初めにトライするトリックではないでしょうか。
このFSノーリーにおいてディレクショナルツインは高回転の必要条件を備えています。
まずは スピードを上げた際の安定性能。
高回転ではスピードを回転力に変換する必要がある為、スピードを上げた際に安定していることはトリックへのアプローチにおいて非常に重要なポイントです。
合わせて 反発時のノーズの扱い。
FSノーリーでは、大きくノーズ面に体重を乗せて弾く必要があります。
ディレクショナルツインはノーズが長く設定されているため、踏み込んだ際に得られる反発が大きくなります。
大きく反発を得ることで滞空時間が延び、高回転のメイクに繋がります。
同時に、板の粘りも向上するため、踏切のポイントが幾分ソフトになる点も強みです。
このように、ノーズで弾く高回転において ディレクショナルツイン は大きな武器となります。
その他の性能を活かせるトリックには ノーズを浮かせるタイプ のものがあります。
ノーズが長くテール寄りに乗るということは、ノーズを持ち上げやすいということに繋がります。
ノーズを持ち上げる以下のトリックは非常にやり易く、スタイルも出るためおすすめです。
・テールマニュアル
・FSテールプレス
・BSテールプレス
・パウダーでのトリック
どれも基本のプレス系のトリックですがスタイルが出せればとても格好いいトリックです。
パウダー上も浮力があるので、ちょこっと小技を挟む場合などは非常に有利です。
ここまでメリット部分を紹介しましたが、もちろん デメリット もあります。
一番大きいのはやはり 総合的にはツインチップには及ばない という点です。
グラトリはトリック中にスイッチスタンスになる場合が多く、スイッチで滑るシーンは少なからず存在します。
物には寄りますが、やはりテール寄りに設定されている場合は、スイッチでの滑走性能は劣ります。
着地がスイッチになるトリック、ノーズとテールの切り替えが必要なトリックでは感覚の違いから扱いが難しいと言わざるを得ません。
とはいえ、メインのスタンスで滑る時間の方が圧倒的に長いのもまた事実。
ストイックに高回転の身を追求する場合などは大きな武器になることは間違いありません。
いかがでしたか?
総合的にはツインチップに勝るとは言い切れませんが、使い方を限定すればディレクショナルツインの方が強い場合もあります。
中でも派手系トリックの華であるノーリースピン。
これに限定するならば、ディレクショナルツインは最高のボードと言えます。
ストイックにノーリーを回し続けるスピン狂には最高の相棒になるでしょう!
是非ディレクショナルツインで回しに回してください!