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ボードのサイズにおける『滑り心地の違い』について!



 

ヤマゴリです!

甲子園盛り上がっていますねー。
ついに決勝へ進出の2校が決定しました!
強豪校が連なる大阪代表、組織野球の履正社高校。
奥川投手率いる超強力布陣、石川の名門 星稜高校。
どちらも甲子園の優勝経験はないということで、今年はどちらかの歴史が動くことになりますね!
いやはや、22日が楽しみでなりません!

今日はサイズにおけるボードの乗り心地の違いについて紹介します。

 

 

ボードのサイズによってその滑り心地が大きく左右されます。
ボードは同じモデルでもサイズが細かく分かれています、サイズ選びは自身で乗り心地を調整できる大きなスペックと言えます。
今回はボードサイズの考え方・選び方について紹介していきます。

 



 

適正サイズという考え方

 

通常スノーボードのサイズ選びは 自身の身長から-20~15㎝程 と言われることが多いかと思います。
もちろん最初は誰もが初めてで右も左も分からない状態なので、この選び方でも問題ありません。
身長からサイズを選ぶ方法は、重心の位置から長さを算出する選び方で、『滑る』という目標に対しては合理的な方法といえます。

しかし、滑り慣れてきて自身の目標やスタイルが見えてくると、この選び方だけでは理想のスタイルに近づくことは難しくなってきます。

 

この選び方はあくまで、フリー滑走を目標とし0~1までを最速で習得するための選び方 だと理解してください。

 

 

身長基準での選び方は・・・

上記で述べたように、フリー滑走では自身の身長20~15㎝程の板は非常に扱いやすいと言えます。
人間の重心は骨盤内の仙骨やや前方に位置しています。
ここまでは全員同じなので、あとは身長によってそれが高い位置にあるか低い位置にあるかが決まります。
それに比例して板のサイズを決めるという考え方がこの選び方の理屈です。
滑走中は前後左右に重心が移動するため、その際にバランスを崩すことなく滑走する為に、長さでのサイズ調整を行っているのです。
(※長さが長くなると幅も多少はサイズが大きくなりますが、基本的にはエッジを掛ける必要があるので大きなサイズ変更はできません。)

 

これは『滑る』という目標においては非常に分かりやすい選択方法なのですが、例えば滑走スタイルがグラトリ中心になると扱い辛さを感じる部分があります。

 

例えば180㎝のライダーが160㎝(-20㎝)の板でグラトリを行う場合、乗り系のトリックではやり易いかもしれませんが、ズラし系のトリックでは板が長い分動作に遅れが生じてしまいエッジによる転倒のリスクが向上していまします。
回転系のトリックでは脚力があれば大きな回転力を生み出すことが可能ですが、脚力がない場合は踏み込みが甘くなり回転へと投げることができないばかりでなく反発もうまく生かすことができません。
165㎝(-15㎝)ではこの現象はより大きくなります。

 

同じ180㎝のライダーでも体重が重い人も軽い人もいます。
身長だけでサイズを選択してしまうと、重心は合わせることができますが、体重や脚力、スタイルを無視したサイズ選び になってしまいます。

 

長さによる滑り心地の違い

滑走スタイルやライダーの身体スペックによってボードサイズは調整した方が好ましいと言えます。
ここではサイズによって変化する滑り心地の変化について紹介したいと思います。

 

【長い板の場合】

 

長いボードの特徴としては・・・

 

バランスを崩し難い。
高速滑走時に安定する。
パウダーでの浮力が向上する。
ノーズ・テールに体重を預けやすい。
踏み込むことができると大きな反発を得られる。

扱いには大きな力が必要。
重い。

 

などが挙げられます。
重く扱いには大きな力が必要な代わり、安定感があり加えた力がそのまま動きに生きる点が長いボードの特徴です。

 

 

【短い板の場合】

 

短い板の特徴は・・・

 

小さな力で操作が可能。
エッジの切り替えが容易。
ズラしの操作が容易。
簡単に反発を得られる。
軽い。

高速時の安定感に欠ける。
パウダー滑走が難しい。

 

などです。
基本的には小さな力で扱え操作性が高いのですが、高速時の安定感や特殊な環境下での滑走性能に不安があります。

 

同じモデルでもサイズによって乗り心地は大きく異なります。
これらを参考に、自身のスタイルやスペックに合わせた選び方を行うことで理想のスタイルに近づけることができます。

 

滑走スタイルと身体スペックに合わせた選択例

 

 

ここでは自身が所有する板を基準に、その板を+-0とした場合そこから長くするのか短くするのかという形で考えます。

 

例えばヤマゴリの場合、トリックや特殊な滑り方をしないという前提で板を選ぶ場合、180㎝の身長に対して158の板を使用しています。
この場合は158㎝を基準と考え、そこから長くするのか短くするのかで見ていきます。
(実際は板のスペックによって更に調整しますが、ここでは スタイル・スペック・状況 で考えます。)

 

【滑走スタイル】

 

初心者~フリーランが出来るまで → 基準の長さ~短め
フリーラン重視(整備コース多め)→ 基準の長さ~少し長め
フリーラン重視(地形多め)   → 基準の長さ~少し短め
フリーラン重視(パウダー多め) → 少し長め
フリーラン重視(高速滑走多め) → 長め
トリック重視(平均的に何でも) → 少し短め~基準の長さ
トリック重視(高回転重視)   → 少し短め~基準の長さ
トリック重視(乗り系)     → 基準の長さ~少し長め
トリック重視(ズラし系)    → 短め少し短め
トリック重視(ラントリ)    → 基準の長さ~少し長め
キッカー            → 基準の長さ~長め
ハーフパイプ          → 基準の長さ~長め
ジブ              → 短め少し短め

 

【身体スペック】

脚力強い・体重重い       → 基準の長さ~長め
脚力弱い・体重軽い       → 基準の長さ~短め

 

【雪質】

硬い(気温低い・ピステンなど) → 基準の長さ~長め
柔い(春のゲレンデなど)    → 基準の長さ~少し短め

 

このように滑走スタイルや自身のスペック・雪質やゲレンデの状況などを考慮して板を選ぶことができれば間違いありません。
雪質やゲレンデの状況に関しては変化していくものなので、板のバリエーションに余裕があれば変えていきたいところですが難しい場合は無視してしまっても問題ありません。

それよりも、滑走スタイルや不変因子である身長や体重に合わせるほうが間違いありません。
長い短いの感覚はライダーによって変わってくるので何とも言えないのですが、イメージとして捉えていただければと思います。

 

ちなみに僕の場合は 基準を158㎝にした場合・・・
短め152、少し短め154、少し長め159、長め162 こんな感じで考えています。
ランを楽しむ日は156~160の板を、グラトリメインの日は154~156の板を使っています。

 

 

まとめ

ボードの長さは自身が目標とする滑りのスタイルや身長・体重などの身体スペックによって長さを調整することが理想です。

しかし、何より一番確実な方法は 実施に試乗してみること これに尽きます!
やはり机上でそれほどイメージしても、実際に乗ってみた際にそれが確実にイメージと一致するかは分かりません。
長い短いの感覚も人によって様々ですし、板のスペックによっても乗り心地は大きく左右されます。

ここで紹介したものは、あくまで長さという基準にのみ焦点を当て、一般的に言われる各スタイル・身体スペックでの理想のサイズ(長い短い)を示したものです。
実際に自身に最も適した板を見つけるためにはやはり試乗が一番です!

もう一度言います。 試乗が一番です!

 

シーズンには全国色々なゲレンデで各メーカーが試乗会を行っています。
是非ここで見ていただいた内容を頭の片隅に置いて、試乗会へ出かけてみてください!
これ!という板があれば色々なサイズを試乗してみましょう!
きっと、このサイズだ!という長さを見つけることができます!

今シーズン、あなたの理想のボードが見つかることを願っています!

 



 

 

ヤマゴリ